
藤沢市では、すべての職員の意識改革を図ることにより、情報セキュリティの確保と向上に関する取り組みを全組織的に行ってきた。また、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の導入を目標に掲げ、2006年8月には、ISMSの国際規格であるISO/IEC27001:2005の認証を取得してセキュリティ体制の一層の強化を図った。こうした取り組みが高く評価され、2008年2月、政府による「平成19年度情報セキュリティの日功労者表彰」を地方自治体として唯一受賞している。

藤沢市(ふじさわし)
| ■位 置: | 神奈川県の中央南部に位置し、周辺は6市1町(横浜市、鎌倉市、茅ヶ崎市、大和市、綾瀬市、海老名市、寒川町)に囲まれている。南は相模湾に面し、市域はおおむね平坦な地形。 |
|---|---|
| ■面 積: | 69.51km2 |
| ■人 口: | 40万2,499人、16万7,472世帯(2008年3月1日現在) |
| ■沿 革: | 1940年に市制を施行した藤沢市は、東京から50 km圏内にある気候温暖な住宅都市として発展し、2007年には人口が40万人を超えた。江の島は、風光明媚な景勝地として藤沢市のシンボル的存在。近年は、観光都市・商業都市・工業都市としての顔も併せ持ち、4つの大学がある学園都市としての性格も加えて、「一生住み続けたい湘南藤沢(まち)」の実現を目指している。 |
2001年3月に総務省が「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を公表したことを受けて、藤沢市では翌2002年5月にいち早く「藤沢市情報セキュリティポリシー」を策定。ポリシーに基づくセキュリティ対策を実施するとともに、情報セキュリティ委員会を設置した。
情報セキュリティを推進するための全庁的な組織では、下図のように3名いる副市長のうち1名が最高情報統括責任者と最高情報セキュリティ責任者(CIO、CISO)を兼ね、1名が情報セキュリティ内部監査責任者となっている。そして、企画部長が情報統括責任者、企画部IT推進課長が、情報ネットワーク・セキュリティ管理者として情報統括責任者を補佐し、セキュリティ対策などを実施する。
各課の長は情報システム・セキュリティ管理者(コンピュータ利用管理者)として、それぞれの課における情報セキュリティに関する責任を負い、各課の情報システム・セキュリティ担当者(IT推進リーダ)は、コンピュータ利用管理者を補佐し、課内におけるセキュリティ対策を推進する。

「藤沢市情報セキュリティポリシー」では、基本方針と、ISMSの考え方を導入し、市が保有する情報資産を守るために、適正な情報資産の取り扱いと情報セキュリティの維持・向上を図ることを内外に明示した。これによって、全職員の意識改革に基づく全組織的な取り組みがなされた。
藤沢市は、2005(平成17)年度から2か年計画でISMSの認証取得を目指し、2006年8月に国際規格であるISO/IEC27001:2005の認証を取得した。神奈川県内自治体では初であり、全国でも8番目の事例となった。
ISMS認証適用範囲は、IT推進課が管理する「IT推進課執務室」「コンピュータ室」「ネットワーク」等に限定したが、これは情報化推進部門が先行してISMSを導入することで効果の検証や組織への普及浸透を図ることを目的とし、適用範囲は順次拡大する方針という。
ISMSの規定により、監査対象部署は定期内部監査を年1回以上受けなければならない。内部監査員は、全組織を4ブロックに分けて各ブロックからひとり、課長補佐職以上の管理職から選出する。今後、監査員の養成を積極的にすすめ、内部監査への関心を得るために、編成を10ブロックに変更する。