独自事例

統合型パッケージシステムによるリプレイスで
スピード導入と住民サービス向上を実現[1]埼玉県北本市

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 北本市では、住民情報システムのリプレイスに当たり、統合型パッケージシステムを採用することで、検討開始から本格稼動まで1年強というスピード導入を実現した。同時に、窓口連携システムの活用による申請業務の効率化や収納チャネルの拡大も図られた。「ペイジー」を利用した市税納付を可能とするなど、住民サービスを向上させる取組みは好評を得て、内外から注目されている。

埼玉県北本市の市章

北本市(きたもとし)

■位 置: 埼玉県中央部に位置し、大宮台地上のほぼ平坦な地形に、武蔵野の雑木林など魅力ある自然が残る。市の中央部を国道17号とJR高崎線が縦断し、これに沿って市街地が形成されている。その外側には緑豊かな田園地帯が広がり、西側には荒川が流れる。
■面 積: 19.84km2
■人 口: 71,016人、26,659世帯(2007年3月1日現在)
■沿 革: 明治初期は14の村に分かれていた市域が、1943年に北本宿村、1959年に北本町に。1971年11月3日、市制施行により埼玉県33番目の市として誕生。

第2次レガシー改革への取組み

北本市役所 埼玉県のほぼ中央に位置する北本市は、JR高崎線と国道17号が南北に平行して走り、これに沿って市街地が形成されている。中山道の宿場として生まれた町は、都心から40~45Kmの距離で交通の便に恵まれていることからベッドタウンとして発展。大規模マンションや住宅団地などの建設が進み、1971年の市制施行時に約3万4,000人だった人口は、現在では7万人を超えている。

 北本市では、1973年からホストコンピュータ(汎用機)による電算処理を行ってきたが、1997年には財務会計・人事給与システムを、1999年には住民情報システムをクライアント/サーバ(C/S)型パッケージシステムに移行。庁内庶務・福祉系業務は汎用機による自庁処理を継続したが、比較的早い時期にダウンサイジングによるレガシー改革を図っている。

 その後、汎用機を実質的に一人で運用していた担当職員が病休すると業務停止の危険に陥ったり、外部機関によるシステム監査で住民情報システムの委託管理のあり方について改善を指摘されるなどの状況をふまえて、石津賢治市長の指揮の下、2004年に情報政策担当を新設。ホストコンピュータからの完全脱却と住民情報システムの見直しを進める、第2次レガシー改革に着手した。

 新・住民情報システムには統合型パッケージシステムを採用し、同時に市税のコンビニ収納とマルチペイメントネットワーク(ペイジー)による電子収納にも対応。市税のペイジー導入は全国でも4例目、県内では初の試みとして注目を集め(2007年2月現在)全国から視察が相次いでいるという。

統合型パッケージシステムへのリプレイス

北本市・情報政策担当の新井信弘氏(左)と深谷俊行氏 「住民情報システムのリプレイスに当たっては、住民サービスの向上、セキュリティの強化、管理・運用経費の削減を基本方針としました」と、北本市総務部情報管理課情報政策担当主査の新井信弘氏は語る。「独自開発は莫大な費用や時間がかかり現実的とはいえず、共同アウトソーシングは“共同”の協議を整えることは大変困難。低コストで調達できるうえ問題の解決に即効性があるパッケージシステムの採用が、いちばん現実的な選択肢だった」という。

 パッケージの導入に方針が絞られたあとも、既存のITベンダーによる新型へのバージョンアップの提案を受け入れるか、コンペ方式として複数社の提案を比較検討するかの判断が必要だった。前者の場合、データ移行にかかる時間と経費を抑えることができ、操作性に大きな変更がないため混乱も少なく、いちばん容易な選択といえる。当初はこの方法を検討したが、競争性の確保と効率性の高いシステムの選択を優先し、最終的に後者とすることになったという。

 さっそく各担当部署に協力を依頼して「機能要件書」を作成したところ、1,600件以上の機能要件がリストアップされた。同時に、情報管理課で「提案募集仕様書」を作成して提案を募り、業者選定委員会を設置して検討を開始。業者による提案書や見積書の比較のほかに、提案業者によるプレゼンテーションなどを実施し、総合的に高い評価を得た統合型パッケージシステムの選定に至った。

 コンペ方式は手間がかかるが、事前に必要な機能の洗い出しを徹底的に行ったことで、結果的にその後のシステム移行も短期間で進めることを可能にした。情報政策担当主任の深谷俊行氏は、「導入システムの決定後は、カスタマイズを極力しない方向とし、むしろ業務をシステムに合わせるようにしました。それだけ効率的なシステムの選定ができたと思うし、まだ使いこなしていない機能もあります。これまでのところ、職員からの苦情や改善要望も少ないです」と説明する。

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